本日は各育成施設での育成進度を確認し、15年産駒での育成失敗が囁かれる
ノルマンディーOC(ノルマンディーF)の募集馬に関して検証したいと思います。

まずは現在、出資又は出資を検討中のクラブの募集馬の中から各育成施設毎に
ここまで大きな頓挫が無い、早生れと遅生れの募集馬を、各1頭づつ以上抽出し、
出資馬以外は馬名を記載せずに、牡・牝の別、生年月日、昼夜放牧の終了時期、
2月初旬から中旬にかけての調教内容を記載します。 (15年と16年産駒 )
またノルマンディーFでの育成馬に関しては、14年・15年・16年の3世代の産駒を
上記と同条件で抽出し、育成進度の変化について確認を行います。

☆ ノーザンファーム( 早来 & 空港 )

牡馬 ・ 2/21生 (早来)  昼夜放牧終了:8月初旬
週3回屋内坂路コース(800m)でハロン16~17秒のキャンター1本、週3回周回コースでキャンター1,800m。

牡馬 ・ 4/6生 (早来)  昼夜放牧終了:不明
週3回屋内坂路コース(800m)でハロン16秒のキャンター1本、週3回は周回コースでキャンター1,800m。

スターリーパレード 牡馬 ・ 2/26生 (空港)  昼夜放牧終了:10月初旬
週3回屋内坂路コース(900m)入りし、その内の2回は2本を登坂し、週2回15-15を消化。

牡馬 ・ 5/9生 (空港)  昼夜放牧終了:9月下旬
週3回屋内坂路コース(900m)でハロン16~18秒のキャンター2本、週2回周回コースでキャンター1,600m。

☆ 社台ファーム

牝馬 ・ 2/19生  昼夜放牧終了:9月下旬
常歩3000mとダク1200mで脚慣らしをした後、周回コースでハッキングキャンター1200mを乗り、
直線ウッドチップコース(1000m)をハロン16-15秒ペースで1本駆け上がるという内容。


ルコンセール 牝馬 ・ 4/7生  昼夜放牧終了:9月中旬
常歩3000mとダク1200m、周回コースでキャンター2400mの調整。

☆ ケイアイファーム(三石) ※昼夜放牧終了:不明

※ケイアイファームでは頓挫がある募集馬を除き、現状全馬が下記の内容にて調整中。
ウォーキングマシン60分、並脚1000m、ポリトラックコース・ダク1000m → キャンター1400~2000m
(1F 25~27秒ペース)、ウッドチップ坂路コース・キャンター1200m×1本(1F 15~20秒ペース)。


出資馬である、ハーフムーンⅡの16とスピニングワイルドキャットの16は、良馬共に
坂路での15-15 を開始しているとの事です。

☆ 軽種馬育成調教センター(BTC)

牝馬 ・ 1/30生  昼夜放牧終了:9月下旬
屋内直線ウッドチップコースで1本目ハロン23秒、2本目ハロン20秒のキャンターで合計2000m。

牝馬 ・ 4/5生  昼夜放牧終了:10月初旬
屋内ダートコースをハロン25秒で2400m、ウッドチップの屋内坂路をハロン20秒で1000m、
週2回はハロン17~18秒で乗っている。


☆ その他育成牧場 ※参考

牝馬 ・ 5/17生 (チャンピオンズF)  昼夜放牧終了:9月下旬 
現在は坂路(1100m)2本で、ハロン18秒から終い16秒へ伸ばす内容です。

牡馬 ・ 3/12生 (スピリットF)  昼夜放牧終了:10月上旬
ダートコースでハロン20秒を上限としたキャンターを3200m、坂路でハロン18~20秒ペースの
キャンターを1000m 1本乗っている


☆ ノルマンディーファーム

14年産牡馬 ・ 2/28生  昼夜放牧終了:10月上旬
12月下旬から引き続き、馬場(850m)1周と坂路(600m)1~2本を20~22秒ペース
(週に2回は16~18秒ペース)のメニューで調整中。


14年産牝馬 ・ 4/29生  昼夜放牧終了:10月中旬
1月下旬から引き続き、角馬場で体をほぐした後に坂路(600m)1~2本を20~22秒ペース
(週に2回は18~20秒ペース)のメニューで調整中。


15年産牡馬 ・ 2/7生  昼夜放牧終了:12月初旬
現在は坂路(600m)2本をキャンターのメニューで調整しています。(1月中旬から)

15年産牡馬 ・ 4/25生  昼夜放牧終了:12月中旬
現在は坂路(600m)2本をキャンターのメニューで調整しています。(1月下旬から)

レゴリス 牡馬 2016/3/22生  昼夜放牧終了:不明
この中間は坂路(600m)2本のメニューで調整を進めていました。
1日(木)に右後脚に外傷を負ったため、現在はパドック放牧のみにとどめて様子見しています。
ただ、順調に回復していることから、近日中に夜間放牧を再開する予定です。
【坂路2本(ハッキング)のメニューで調整しています。※1月下旬 】


グラウシュトラール 牡馬 2016/5/1生  昼夜放牧終了:12月下旬
現在はトレッドミル運動と併行しながら坂路(600m)2本のメニューで調整しています。
【坂路2本(ハッキング)のメニューで調整しています。※1月下旬 】


上記の内容を確認いただければ、一目瞭然ではあるのですが・・・。
BTCやその他の育成施設では、昨日 記載した育成スケジュール と近い進度で
育成が行われていますし、ノーザンFや社台F、ケイアイFに関しては、1ヶ月から
1ヶ月半程度進んだ育成状況の馬が多く、ノルマンディーFの15年産駒以降の
育成の遅れが突出して感じられます。( 少なくとも3ヶ月以上の遅れですね。)

早期に育成する事が全て正しいとも思いませんし、雑誌の記事にもあったように、
ノーザンFの早期育成がディープインパクト産駒の成長曲線と合っていないと言う
考え方も、一概に否定は出来ないと思っています。
競走馬の中には、他馬に比べて馬体の成長が大幅に遅かったり、体質が弱い為に
馬体重が増えなかったり、現時点では調教に耐えられない馬もいるでしょう。
そういった馬にとっては、ノルマンディーFが現在行っているスケジュールでの育成が、
功を奏するかもしれません。
しかしそれは、しっかりとした個体管理を行い適性を見極めた上で、その馬に対して
緩やかな育成を行えば良いのであって、決して全体では無い筈です。
しかもこれほどの遅れに対する答えが、若い時に無理をさせずに、
丈夫で長い競走生活を送れる馬を作る為?とても本心とは思えません。
多くの募集馬にとっては、今後デビューまでのハンディキャップになる部分が多く、
能力のスポイルや勝ち上がりの可能性を狭める事になっていないでしょうか?

実はノルマンデーFも以前から当然分かっている事と思いますし、少なくとも
現在は間違いなく理解していると考えています。
そう考える理由として、JRAでは育成馬の管理指針やスケジュールに関する情報、
昼夜放牧に関する検証を、2009年の段階から発信し続けており、昨年の2月には
日高育成牧場の馬事通信で、その研究結果の纏めを掲載しています。
こういった資料を素人の私でも、興味を持てば見付けて読む事が出来る時代です。
馬産地で働くプロの方々が、知らない訳はないと思います。

またノルマンディーFの育成馬のみを見ても、14年産駒までは、BTC等に若干の
遅れ程度であったものが、15年産駒からは昼夜放牧期間が延長され、それに伴って
育成が大幅に遅れる事となりました。
そこに結果が伴えば問題は無かったのかもしれませんが、当然の如く募集馬達は
ノルマンディーF小野町や外厩施設に入る時期も遅れ、そこで体力不足等を厳しく
指摘される事となり、現在の状況 を招いてしまいました。
そしてその事に関しては、岡田牧雄氏をはじめとした牧場&クラブ側も認識して、
募集馬見学ツアーや懇親会で、成績不振の原因説明、それに対する謝罪、
そして16年産駒以降の改善策に言及があったと記憶しています。

にも拘らず16年産駒の現状の育成は、15年産駒のそれと同等か又は以下だと
思える内容と進度だと判断できますし、最も驚いたのはレゴリスのコメントの中に、
近日中に夜間放牧を再開する と言う一文があった事です。
現在レゴリスは外傷の為に、日中のパドック放牧のみが行われている様ですが、
外傷が治ったら昼夜放牧を再開するのでしょうか?
募集時から今までに、体質の弱さや成長が遅いと言った言及はなく、馬体重も
1月末時点で510kg との記載がありますので、上記に示した様な緩やかな育成を
必要とする馬だとは思えません。 ( 募集時には、使い出しが早くなりそうな雰囲気と記載が。)
2歳時の厳冬期に夜間放牧を行う必然性がない事は、明らかだと思われます。
もしかして他の募集馬も、近況コメントに記載が無いだけで、現在も夜間放牧を
継続しているなんて事は、無いですよね?ノルマンディーFさん!

この事より考えられるのは、管理馬数に対して設備と人員が不足している可能性です。
設備に関しては、育成馬80頭分の繋養厩舎があるとなっていますし、繋養がクラブ馬
だけではないとしても十分かと思われ、トレッドミルにダートトラックコース(850m)、
屋根付ウッドチップ坂路コース(600m)、ウォーキングマシン5基を保有しているようで、
大きな不足は無いように感じられます。 ( 素人なので、実際は分かりませんが・・。)
上記が正しいとすれば、原因は人員しかなくなります。
40頭以上の募集馬を管理・育成する人員が、足りていないのでしょう。

ここからは完全に想像でしかないのですが、クラブの募集頭数が20頭から35頭に増えた
14年産駒は、従業員の各人の努力や残業・休日出勤で、何とか乗り切ったのでしょうが、
労働環境の悪化により退職者が出た可能性もあり、45頭に増えた15年産駒には対応が
出来ずに昼夜放牧延期と育成遅延になった?と。 ( あくまで勝手な想像ですよ。)
岡田スタッド(ノルマンディーF含む)とノルマンディーF小野町の騎乗員又は厩舎作業員を
募集する求人は、ずーとハローワークやその他媒体に出ていますからね。
日高の牧場全体が人手不足だとは聞いていますが、その状況で募集馬を増やすのは、
キャストが少ない箱に、それを知らせずお客さんを呼び込むみたいなもんです!
( 懇親会で牧雄氏が外国人の乗り役を連れてきたと・・、目にした気もするのですが。)

ここまで書いて来て何ですが、これを確認・検証したところで何かが変わる訳では無く、
分かった事は15年産駒の現状は、やはり育成が原因だったであろう事。
そして16年産も現状のまま推移すれば、同じ事態を繰り返す可能性が高い事です。
当然ですが、クラブへの入会も募集馬への出資も自己責任ですので、誰かに責任を
取って貰えるわけではないのですが、複雑な心境です。

ノルマンディーOCの15年産駒と昼夜放牧に関しては、昨年の10月に “くまさん”と
いう方が、 「 夢はターフを駆け巡るfrom2012 」 の記事として取り上げられていて、
その記事 には、昼夜放牧に関してもっと詳しく考察されています。
この方のブログは大変有名ですし、御存知の方も多いと思いますが、もし読まれた事が
無い方がいらっしゃれば、御一読をお薦めします。
※馬体考察は細やかで秀逸ですし、他にも唸らされる投稿が多いです。
( 私の確認や検証など必要なかったとは、決して言わないでください・・。自己満足です!)


余談
現実的に考えると、即戦力となる乗り役や厩舎作業員が、今後順調に採用できるとは
考え辛いですし、その中で現状を打破する為には、下記の3パターンしかないかと・・。

1.クラブ募集馬の頭数を適正値まで減らす。( 20頭程度?)
  売上も収入も減る事となり、クラブにとってはデメリットが大きい。
2.ノルマンディーFでの育成馬を限定し、残りを早期に外部の育成牧場へ委託する。
  育成費用の実入りは減るが、募集馬数を減らさなくて済む為デメリットは小さい。
3.ホッカイドウ競馬等の所属馬を増やし、育成自体を厩舎に委託する。
  ネオヴェリーフェズの16は、2月中に入厩となるようですし、その手法を・・。
  但し、募集金額の問題や、そもそも地方馬の需要がどこまであるのかが不明です。
  でも中央で勝ち上がれず地方からの出戻りを目指すなら、地方で認定競走を勝った馬のみ
  中央へ転厩して試す方が、維持費と精神衛生上良いのではないかと思います。


大した事を書いていないくせに、長文となってしまい申し訳ありません。
しかも終盤は色々と嫌になり、眠気もあって適当なまとめになりました。
最後まで読み切った貴方は、とても善良な方か、私と同じ暇人です。笑